無知の知 or 知らぬが仏(古田茂大)
20年ほど前、体の張りを緩和するためにマッサージに行ったのですが、その担当の方に
「足の冷えが酷いですね」
と言われました。それまで、冷えなど感じたことがありませんでした。確かに、自分で足を触ると冷たいのです。
それ以来、自分の足の冷えが気になるようになり、今では寧ろ、それに苦しんでおります。
この経験から、こんなことを考えることがあります。
もし、あのマッサージ師の方に、自分の冷えを伝えられなかったら、足の冷えなど気にならず
可能性①「平和に過ごしていたのでは・・・」
可能性②「何の対策もせず、調子を崩し、悪化していたでは・・・」
当然、2度の人生を歩むことはできないので、何が正解かはわかりませんが、
私の場合、マッサージ師の方に感謝しています。
そして、この経験は、自らの仕事の在り方を考えさせられる出来事でもありました。
子供と接する際に、気になった点を全て伝えるべきなのかどうか?
伝えることによって、寧ろ悪い方向に動いてしまうのでは?
逆に、あえて何も言わず見守ってあげた方が、子供にとっては幸せなのでは? いや、それは「放置・見落としている」と保護者の方から、捉えられてしまうのではないか?
様々な葛藤があります。
結局、「伝える」or「伝えない」のどちらがいいのかは、状況(性格・タイミング)次第だと思います。
伝えるべき内容がいくら正しくても、そのタイミングが間違っていれば、火に油を注ぐだけになってしまうかもしれません。
その状況を察知できる能力を磨かなければと思います。