また会いましょう(林)

ある外語を日本国内で学習してから、その外語を日常的に使っている国や地域に行ったとき、一生懸命勉強して習得した言い回しを現地の人がほとんど口にしないという場面にときどき遭遇します。

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中国語の例を紹介しましょう。

ただし、中国の人たちも千差万別。

年齢や居住地、生活習慣、職業、受けた教育などなどの違いによって、それぞれ異なる言語表現をします。

したがって、ここに記すのはあくまで私が直接に見聞した事例にすぎないことをお断りしておきたいと思います。

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初級レベルで必ず目にするフレーズに、

  你好! (こんにちは!)

  再见! (さようなら!)

というものがあります。

中国語の基本的な挨拶言葉として習います。

私たち中国語学習者がこれらのフレーズを中国の人たちに話すと、もちろん通じます。

彼ら自身も時と場合によってはこれらのフレーズを使います。

しかし、普段づかいの言葉ではないようです。

「你好」は、初対面の人と挨拶を交わしたり、公的な場面でお互いを紹介しあったりするときに使われています。

「再见」は、今後はもう会えそうにない気がするときの別れの言葉という感じだそうです。

それでは、気心が知れていて日常的に会っている友達に対しては、どんな挨拶をするのでしょうか。

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《友達を見かけたとき》

若い人たちは「嗨!(ハイ!)」「嘿!(ヘイ!)」「哈喽!(ハロゥ!)」など。

ちょっと年配の人は「吃饭了吗?(ご飯食べた?)」と言ったりもします。

特に決まった言い方はしないという人も多いですね。

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《さよならするとき》

若い人は「拜拜!(バイバイ!)」

仕事をしていて自分が先に帰るならば、「我走了!(お先に!)」

明日も会うなら、「明天见!(また明日ね!)」と言ってもいいでしょう。

少し後でまた会うときは、「一会儿见!(また後で!)」と言います。

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さて、4月から本巣校で毎週水曜日と金曜日に授業を担当してきましたが、5月からはほかの校舎に移ります。

短い期間でしたが、ありがとうございました。

機会があれば、また皆さんと一緒に授業をしたいと思います。

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こういうときの挨拶としては、

「再见!」がふさわしいでしょう。

これはとてもいい言葉だと思います。

「再」は日本語でも同じ意味で「再び/また」、「见」は「会う」の意味です。

もう会えないかもしれないけれど、また会いたいなという気持ちをこめて、

「再见!(また会いましょう!)」と言います。

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「后会有期!」

これもいいですね。

映画やドラマの台詞でも出てきます。

「再び会うときがまたあります」という意味です。

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それでは、 同学们再见了!