ワクチンについて考える⑤(加藤)

以前、岐阜大学病院で起きたクラスターを覚えておられる

でしょうか?精神科医のドクターが接待で柳ケ瀬の飲み屋を

訪れその飲み屋の名前も公表されました。それが原因で、

大学病院では外来を中止にして、多くの医療従事者のボーナス

もカットされることになりました。当時はまだ、コロナに

感染することが悪のような空気があり、結局このドクターは、

岐大病院を追われることになります。

 

しかし、現在の医療従事者のワクチン優先接種において、

岐大病院では、個人的な理由により接種されていない方が

何人もいるようです。岐大病院の方針として、あくまで接種は、

個人の判断ということのようで、それは全くその通りだと

思います。ただし・・・、

 

仮に自分の意思でワクチン接種をしない医療従事者から、

感染した場合、またはそこからクラスターが発生して、

先程の事例のように院内感染が起き、外来閉鎖により、

給与などの待遇面で同僚が実害を被ったとしても、

その医療従事者は普通でいられるのでしょうか?また、

周りの接種した同僚は、快く本人の意思を尊重するから

と自分の給与が下がったとしても同僚を許してあげれる

のでしょうか?

 

最近マスコミでは、それをハラスメントという言い方を

しておりますが、そんな簡単な話ではないでしょう。

実際に最近でもニュースで取り上げられていた事例と

して、ワクチン接種を拒否した看護師が再就職先を

見つけようとしたのですが、二十数件問い合わせて、

面接さえ受けさしてもらえない状況であるとのことでした。

 

ワクチン接種はあくまで個人の自由意志ですが、組織の

リーダーがその責任からどんな人を採用するかもまた、

同様の自由意志があるはずです。実際にアメリカでは、

医療機関におけるワクチン接種の強要は、その公益性の

方が遥かに大きいという理由で認められる判例が出され

ました。

 

こういった問題は、形を変えて教育機関でも十分に起き得ます。

受験においては接種をお願い致しますとか、宿泊を伴う

修学旅行などでは接種の有無で判断されることも無いとも

言えません。内の家族は三世帯で年寄がいるから、内の

子どもの席の近くは接種者にして下さいという要望も

十分考えられます。

 

これからどんな空気となっていくかは分かりませんが、

本当に個人の意見が尊重され続けるかは全く不明です。

コロナより怖いのはやはり人の気持ちです。これからの

流れを注視していきたいと思っております。