中学生の集団避難

 

 今回、被災した輪島市にある3つの中学校は、

全て緊急避難所となっており、その中学校で、

本来の授業が執り行われることは困難と判断

されました。もちろん、電気は来ているよう

ですが、上下水道の復旧のめどがたっていな

いこともその理由です。そこで、3つの中学

生合計400名に個別アンケートを取り、親元

を離れて集団避難として、県内にある自然の

家への2次避難の可能性の有無が調査されま

した。その解答で、250人/400人が、集団

避難に合意して、これから約2ヶ月間の共同

生活を送るそうです。

 

 まず、教育的観点から言えば、苦渋の選択

だったのだと察しがつきます。実際に今の

輪島市内の避難所が中学校である以上、別の

場所でないと普段の授業は不可能です。また

個別に、引越しして、転校する可能性もあり

ますが、それは親の仕事等、ハードルが高い

ですし、友達関係は、ゼロからとなります。

極力、今の生徒どうしのコミュニティを保ち、

教育を提供しようとすれば、このような形と

なるはずです。

 

 上手くいけば、約2か月間の修学旅行(?)

みたいな感じで、子どもたちにとっては凄い

経験となるかも知れません。しかも、その施設

には、絶対に有名人、芸能人がサプライズで

応援に駆け付けるはずです。集団生活に特に

違和感がないなら問題ありませんね。しかし、

簡単にはいきません。完全なる集団行動です。

プライバシーがどこまで確保されるかは分かり

ませんし、自由度も少ないです。気が休まる

時がないかも知れません。起床、就寝、食事、

など、全てが決められており親に甘えることが

出来ない状況でのストレスは実際に、体験

しないとわかりません。

 2次避難者は、現在6%という数字もあります。

何が良いかはわかりませんが、本当に難しい

判断だと思います。