お月見(大西)

9月29日(金)は今年のお月見ですね。

お月見も形として残ってはいますが、その意味までは知られていないことがほとんどだと思います。

古くは、貴族(位の高い人)の遊びとして、満月の夜に歌など詠みながら楽しんだことが起源といわれています。

江戸時代になると、庶民が収穫の喜びを分かち合いながら祝うようになり、現在のお月見の意味になっていきました。

人々は欠けたところのない満月を豊穣(たくさん作物が実ること)の象徴として、秋の収穫の感謝を込めて芋や豆などの収穫物を月に供えました。

しかし、稲穂はまだ穂が実る前の時期であることから、穂の出たすすきを稲穂に見立てて飾ったと言われています。

それが、すすきが飾られている意味ですね。

また、十五夜に団子を供える理由は、昔は芋が主食であったことから、収穫した里芋に形を似せるために団子を供えているといわれています。

さて、十五夜というと15日の夜ということなのに、なぜ今年は29日とか、昨年は10日だったみたいにズレているのでしょうか?

実は、現在の太陽の動きをもとに日付が決められる「太陽暦」が明治6年に採用されるまでは、日本では月の満ち欠けをもとに日付が決められていました。

月は太陽の光が反射することで輝いて見えていますが、新月といって、月が真っ暗で見えないときがあります。

それを月の1日目と考えて、その次の日は2日、その次の日が3日・・・というように、次の新月の日までを1か月としていました。

だいたい30日くらいで新月から次の新月まで日にちがあります。すると、30日の半分の15日に満月になりますから、その満月を見て楽しんでいたわけですね。

昔の人は、テレビなどなかったので、満月を見ることですら楽しみの一つだったわけです。

だから、満月の夜は十五夜と呼ばれているんですね。

昔の、月の満ち欠けで月日を決めていたときの、8月15日にあたる日が新暦では何月何日にあたるのかを計算すると、毎年違うので、今年は9月29日というわけです。

昔の月日の計算だと季節がズレてくる年もあったので、閏月といって、2月が2回みたいになって、1年が13か月あるときもあったみたいです!

ということで、お月見というのは、その年の作物の収穫や食べられることに対しての感謝を、満月を見ながら喜びましょう、ということになりますね。

とっても大事な行事だと思いますね。