2回目の共通テスト②

前回の続きです。

まず、2回目となった共通テストの出題傾向について

の話題です。ちょっと専門的なので、実情が分からないと

伝わりにくいと思いますが、かみ砕いて記したいと思います。

要するに文科省が、『どこに向かっているのかが分からない』

ということです。元々文科省における受験改革は、20年前から

の悲願でありました。しかし、実施直前に様々な問題があり、

その改革は大きく骨抜きになります。しかし、メンツもあり、

何も変えないという訳にはいかず、背骨の定まらない改革が

始まったのでした。

 

センター試験と現行の共通テストとで大きく変わったのは、

その出題傾向であります。実はそれ以外の外殻は大きな変化

はありません。またその出題傾向というのは、ニュースには

なりにくいもので、伝わりにくいものであります。

しかし、高校の現場ではこれが一番の問題となります。

つまりどんな内容が、どんな形で出題されるかで、教授法が

大きく変わります。それは生徒も同じで、極端に言えば、

より出題される確率が高いものを練習したいと考えます。

 

良い例示かどうかは分かりませんが、同じ野球の試合が

あっても、普段整地されたイレギュラーの少ないグランド

を使用して、さらに普通の気候条件で行われる試合と、

グランドはグチャグチャでボールの軌道もわからず、

しかも暴風が吹きまくるなかで、する試合の感じです。

条件は両チームとも同じです。試合も野球のルールです。

外からはどう見ても野球をやっておりますし勝敗もつきます。

それでも勝ったチームが野球が強かったとなりますが、

それは何の競技ですか?と疑いたくなる方もいるでしょう。

 

わかりにく比喩で申し訳ありません。現状の共通テストの

出題は、「生徒のどんな力を伸ばしたいのか?」が非常に

不明確な気がしております。多分これは高校の先生も多くの

方が同じ意見ではないかと思います。つまりやって来た事と

当日の試験の乖離があまりにも大きいことが問題でしょう。

まだまだここ数年は、この迷走は続くと思われます。

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