英単語の覚え方(古田茂大)
小学生に国語の授業をしていて、感心させられる能力があります。
しかも、それは一人二人の特定の生徒に限られたことではなく、大半の生徒が持っています。
その能力とは、ある漢字を何年生に習ったかを記憶しているという能力です。
例えば、「帰」という漢字を何年生で習ったか小学生に尋ねると、声を揃えて「2年生!!」と答えます。
漢字自体を覚えていれば、いつ学習したかを覚える必要は、正直全くありません。
しかし、「なぜ小学生が漢字だけでなく、履修学年まで覚えているのか?」の謎を紐解くことは、塾講師を生業としている身として、大変興味深いことでした。
勝手な見解ですが、小学生が漢字の履修学年を覚えているのは、「印象と反復」に起因しているのではと思います。
学校の先生の授業や学習した物語自体の内容に強い印象を持った子供たちが、その後、漢字ドリルなどで反復練習することで、
授業の中で見た景色や発せられた音声と、漢字が化合して、記憶されているのではないでしょうか。
高校生になると英単語や古典単語など覚える量は膨大です。
単純な丸暗記は、なかなか定着しませんし、実際に苦労している子が多いです。
小学生が漢字の履修学年を覚えたように、「印象と反復」を意識すると、高校生も暗記科目が少し楽になるかもしれません。
そのためにも、「少しでも生徒の印象に残る授業をしなければ」と改めて考えさせられました。