大学受験すべてが総合型選抜になる(瑛作)
9月に文部科学省は、世界トップレベルの研究水準を目指す「国際卓越研究大学」として、
東北大学を初の候補として認定しました。
これが正式に認定されれば、国が重点的に支援していくことになります。
今回の公募には東京大学や京都大学など、全10校の応募があったそうですが、
最終的に東北大学1校のみが選出されたことになります。
偏差値は別としても、そういった点で東北大学が各大学に先んじて、
さまざまな取り組みを行う可能性があります。
候補認定に伴い東北大学は研究体制の強化計画を発表しています。
研究力強化や社会との連携など、さまざまなことが書かれていますが、
その中でも気になった点が「全ての入学者選抜を統括」という文言です。
この記述だけでは内容が分かりにくいかもしれませんが
内容としては
選抜試験をすべて総合型選抜(東北大学では現AO入試)へ移行
ということです。
一般的な国公立入試では
共通テスト→前期試験(or中期・後期試験)という流れです。
しかし総合型(AO)選抜では、学力試験を課さず、高校時代の頑張りや成果、
自分が学習したい内容のプレゼンなど、探究型入試のケースが多くあります。
総合型や推薦型の入試は近年増加が続き
現時点でも
私立大学では全体の56.1%
国公立大学でも全体の23%
が総合型+推薦型での入学者となっています。
来年度からはまた、共通テストが新課程に移行しますが、
科目数や内容としても、受験生にとってはかなり負担増となります。
この東北大学の動き次第では
総合型+推薦型入試増加の流れに、より一層拍車がかかり、
将来的には入試がほぼ総合型+推薦型ばかりになるかもしれません。
そうすると年が明けて、雪の中の共通テスト(センター試験)という風物詩は無くなり
年内に大学受験を終了する流れになるかもしれません。
(ちなみに、東北大学のAO入試は受験勉強なしで乗り切れるような代物ではありません。
現在の問題を見れば一目瞭然ですが、もちろん共通テスト以上の、かなりの学力が不可欠です。
ですので、AO入試なら東北大学行くチャンスが!ということは、まったく言えません。)