古刹の紅葉とお茶の花(林)

今週も紅葉狩りに出かけましょう。
まずは谷汲山華厳寺です。
こちらは桓武天皇の延暦17年(798)に創建された天台宗のお寺で、西国三十三所観音霊場の第三十三番札所でもあるそうです。
画像1 谷汲山華厳寺の地図

華厳寺の参道沿いに門前町が形成されています。
長さは800メートルくらいでしょうか。

駐車場は参道の西と東にあります。
西は揖斐川町営駐車場(普通車400円)。
東は民間の駐車場(普通車300円)です。
ふだんは無料ですが、お正月と桜、紅葉の季節は有料となります。
私はいつも民間の駐車場を利用します。
今日は町営のほうもたくさんの車がとまっています。

谷汲もみじまつりが催されているので、とても大勢の観光客が来ています。
門前町がこんなにも賑わうのは、お正月、さくらまつり、もみじまつりの時だけです。
飲食店はたくさんの人たちで繁昌しています。
私がいつもお蕎麦と田楽をいただくお店も満席なので、今日はお邪魔しません。

仁王門をくぐってゆるやかな上り坂を北に進み、最後に急勾配の石段をのぼると本堂です。
本堂の裏手にはさらに石段が設けられ、その上に満願堂があります。
ここからは華厳寺を眼下に見て、周囲の山並みを眺望できます。

満願堂の北東に妙法ヶ滝があります。
ふだんは涸れていますが、今日は水が流れて滝になっています。
画像2は滝から入り口のほうを撮影しました。

画像3は満願堂から本堂の東に降りる細い石段です。
もみじは半ばくらい色づいています。

画像4は鐘楼です。
澄んだ青空は宇宙の色が透けて見えているのでしょうか。

画像5は内仏客殿の庭。

谷汲山華厳寺の紅葉は見頃までもう少しでした。
次は両界山横蔵寺に向かいます。

両界山横蔵寺は9世紀初めに伝教大師最澄が創建したと伝えられる天台宗のお寺です。
貴重な仏像、絵画、書籍を所蔵していて、美濃の正倉院とも呼ばれるそうです。
画像6 両界山横蔵寺の地図

山門のすぐ下に駐車場がありますが、横蔵寺もみじまつりの開催中は有料となるうえ、狭い坂道を車が行き来して混雑するので、今日は飛鳥川に隣接する町営駐車場に車をとめます。

横蔵寺まではおよそ400m。
飛鳥川に注ぐ横蔵川に沿って坂道を歩いてのぼります。
横蔵寺もふだんは閑散としていますが、今日はたくさんの人が来ています。

画像7は横蔵川に架かる橋と紅葉です。
よい感じに色づいてきています。

画像8は境内から仁王門を撮りました。
左上に軒が少し見えているのは三重塔です。

画像9は三重塔を入れて撮影しました。

横蔵寺の紅葉を見たあとは、いこいの森方面に足を延ばします。

画像10は横蔵川です。

林道をのぼってゆくと、黄色く燃える木が迎えてくれます。
画像11

画像12は公園です。
訪れる人がほとんどいないため、枯れ草に覆いつくされています。

最後の目的地は池田山の霞間ヶ渓です。
横蔵寺から華厳寺方面に戻り、竹中公園を過ぎたところで右に曲がって、西美濃お茶街道を南下します。
林間を縫うように走り、東ノ山トンネルを抜けると景色は一変し、左右にお茶畑が大きく広がります。
画像13 揖斐川町上南方の地図

いび茶の里に寄って〈おくみどり〉のお茶を購入します。
〈おくみどり〉は苦みや渋みが少なく、やわらかな香りと甘みが愉しめる茶葉です。
画像14 おくみどりのお茶

田園を南に進んで揖斐川を越え、さらに粕川に架かる粕川大橋を渡ったところで西美濃お茶街道と別れて池田ふれあい街道に入ります。
アップダウンとカーブの連続する山路をたどって霞間ヶ渓に着きました。

霞間ヶ渓は紫陽花を見に来て以来ですから、およそ5ヶ月ぶりです。
例年ならば、晩秋から初冬は木々がすっかり葉を落とし、陽光が地面まで届いてビロードのように輝く景色が見られます。
しかし、今年はまだ黒い地肌のままでした。

画像15は霞間ヶ渓から見た濃尾平野です。
正面に百々ヶ峰と金華山が並んで見えます。
東の空は昼間の余韻を残していますが、手前は揖斐の山々が黒々と影を拡げて、一日が暮れようとしています。

おしまいは池田山のお茶のつぼみと花です。
寒い冬を越して春にはやわらかな新芽を伸ばしてくれることでしょう。
画像16

画像17