だれがために(國井)

大阪府豊中市の小学校が今年の4月から7時登校ができるようにしているそうです。

対象学年は、小学1年生をはじめ、就労等の諸事情により当事業の利用を希望するご家庭の児童(学年は問いません)です。

子どもは体育館などで、自習や軽い遊びをして学校が始まるのを待ちます。

校門に警備員1人、体育館に見守り員2名を配置しているそうです。

豊中市は、この事業について利用者のアンケートを取りました。

アンケートは6月の事業の利用登録者791人を対象に実施し、251人(31・7%)が回答しました。

利用頻度は「1週間に3日以上」が50%と最も多く、「単発で何度か利用した」が42・4%で続いたそうです。

自由回答では事業を評価する意見が大半を占めました。

「昨年度まで登校時間まで校門の前で子どもを並ばせていた」と明かし、「今は安心して朝から働ける」と感謝する声のほか、

「事業がなければ勤務形態を変更するしかなく、ありがたい」

「シングル(ひとり親)なので生活がかかっている。どうか事業継続をお願いします」などがあったと書いてあります。

一方、安全のため親が登校に付き添う運用については、「学校と通勤の経路が反対のため負担」

「付き添いは初回だけにしてほしい」などと制度改善を求める声が寄せられたそうです。

日本の共働き世帯は、2000年には50%を超え、2023年には73.6%にものぼります。

今の日本の就業状態に合わせてより良くしようというこの試みは素晴らしいと思います。

しかし、人間欲が出てしまいあれもこれもとお願いしてしまうのはどうなんでしょうか?

我々学習塾も大切なお子様をお預かりする場所です。

ご家庭ごとに目標とするお子様像があり、それに少しでも近づけるように我々もご協力させていただいています。

ただ、お預かりしているお子様は多感な時期で、我々が投げかけた言葉ですぐに変わってくれたお子様や、頑として変化を受け入れられないお子様など様々です。

逆に保護者様の理想像に押しつぶされそうになってしまうお子様もいます。

『私は歴史が好きだったのに、あの子は全然勉強しなくて・・・』

などよく聞く話です。

お子様を一人の人間として接し、自分と同じ道または反対の道を進ませようとするのではなく、その子のための道を歩ませていただきたい。

そしてその道は簡単に見つかるものではありません。

だからこそ、みんなが頑張れる場所・笑い合える場所・刺激を与えあえる場所にしていきたいと思います。

頑張っていないのは論外ですからね!

まだまだ塾道の完成は遠いなぁと感じ、より一層努力しないといけないなと感じました。